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vol.0 渡辺 旭インタビュー 2017年8月

仲の良い方にインタビューしてもらいました。

匿名らしいです。

長いですが、付き合いの長さのおかげで核心的な話もできたのでお付き合い下さい。



2017年8月に聞いた



2020年5月1日深夜 THE NINTH APOLLO渡辺 旭にLINEで色々と聞いてみた。


インタビュアー:渡辺の学生時代からの知人 インタビュアー:長い付き合いになった渡辺氏にインタビューということで、よろしくお願いします。 渡辺:よろしくお願いします。なんでこのタイミング? しかも掲載はうちのWEBなんすね。(※インタビュー当時、THE NINTH APOLLO WEBにて掲載)

インタビュアー:最近、調子が良さそうだから色々聞きたくて。 他に載せるよりおもしろいと思ったんすよ。 渡辺:調子良さそうに見えてるんやね。 インタビュアー:そうね。よく名前見るね。 けど、最近調子いいですね!シーン作りましたね!とかじゃなく、特にやってること変わらないのにすごくない?ってのを聞きたい。 渡辺:そうやね。やってることは変わらないから、派手に見えるのはバンドのおかげかな。 外から見てて変わらないって印象を持ってる人がいることが意外。 みんな変わった変わったって言ってくるのに。 インタビュアー:変わってないかなー 20代半ばからずっと言ってることも30代なってからやってることも変わってない気がする。 レーベルは幅拡げたり実験的なことをしてるのは見てたけど、渡辺 旭としては変わってないかな。 なのに状況が変わるのすごくない? 自己分析できる? 渡辺:重ねてバンドのおかげかな。 綺麗事になってたら申し訳ないけど、本当にたいして変わってない。 相変わらず、遅刻したバンド怒って、挨拶ちゃんとしないバンド注意して、転換搬入搬出遅いバンドにチクチク言って、楽屋掃除して帰らないバンドにネチネチ言ってる。 インタビュアー:綺麗事を言わないの知ってるから平気。それが本心としても前からかっこいいバンドいたよね? その時との差は?

渡辺:当時より実力とアイデアで闘えることが増えた世の中になった気はする。 宣伝と活動において、金とコネが無いと手も足も出ない時代があって、 もちろんインディーズは両方無いから無くてもできることを考える。 具体的には言わないけど、それがインディーズの醍醐味やと思ってたし、嫌いじゃないしむしろ得意やと思ってた。 それでもやっぱり金とコネに勝てないなーってずっと思ってた。水面下で想定と準備はしてたけど。 で、近年、金とコネがすごい力持ってることには変わりないけど、前よりも実力とアイデアの重要性が増して来た。 ざっくりやけど、それが1番の差かな。 インタビュアー:なるほど。具体的言わないのは、経営戦略上? 渡辺:いや、基本的に人に腹割らないからかな。

インタビュアー:あー確かに、渡辺 旭はいつも隠し事してるよね? すべて唐突な角度でくる気がする。 それも意図的? 渡辺:うーん、全部は言わないだけかな。 もちろん、それで伝わらずに衝突することも失敗することもあるし、全部言うべきやったなって後悔することもある。 インタビュアー:それでも、まだ全部言わないスタイル?

渡辺:そうやね。ある程度、歳も取って提案のつもりの発言が命令になってしまうことがあるから。 特にバンドには後悔しないように極力自由にやってもらいたい。 完全自主性ではないんやけど、最後は自分で決めてもらいたいから全部は言わないかな。 インタビュアー:けど、お客さんはそうは思わないでしょ? 全部を渡辺 旭が決めてると思ってる。 ライブやらせすぎとか、スタッフをこき使ってやめさせてしまうブラック企業だとか、レーベルのやり方が下手で休止、解散に追い込んだって言う人も実際Twitterとかでのやり取りは見たよ。 まあ、1インディーズレーベルのボスの名前がここまで浸透してるっていうこと自体が特例だろうけど。 渡辺:説明すると自己擁護みたいになるけど、ライブ本数に関しては、もっとやれなんて言わないし勝手にライブ決めることなんて無いんやけどね。 レーベルとマネージメントの仕組みを知らない人たちからはそんな発想が出るんやなーって思う。 レーベルTHE NINTH APOLLOでも、マネージメントがうちじゃないバンドもいるしね。 スタッフに関しては、もう諦めた。 ライブハウスに裏方として出入りしてない人たちとは論点が合わへんから。飲食店でも無いのに中休みみたいな時間がある仕事なんて説明しづらいよね。誰が悪いとかじゃなくね。 活動休止と解散については、家庭の事情とか不仲が圧倒的に多いんやけど、レーベルのせいっていうような表現見るとほんまにつらい。 俺は嫌われてもいいけど、バンドにめちゃめちゃ気を遣わせる。誰も得しない。 実際、それで辞めて行った有能な裏方もいるし。 インタビュアー:そうね。自分のせいなんで辞めます。っていうのはよく聞く話かもね。 SNSは嫌い? 渡辺:いや、便利なツールやし活用させてもらってるから否定は全くしない。 根も葉もないとか、掘り下げてないとか、憶測で発言することを許されてる人たちがいるっていうのはしっくりこないけど。 どうやら自分は言葉を選ばなきゃいけない人らしく、言葉を選ばなくていい人たちにとやかく言われてもスルーしないといけないルールがすごいね。 イジメとなんら変わらない気はするけど。 俺はちゃっかりいつも傷付いてるかな。 インタビュアー:傷付いてるんだ!? フォロワーが少ない人が発言する不満や悪口はOKっていうやつね。 そういう奴に限って、違和感あるなら近づかなきゃいいのに、なぜか自分好みに矯正させたがるもんね。 渡辺 旭は昔から向かってくる奴の相手するタイプだから、かっこうの餌食だね。 渡辺:せっかくオブラートに包んだのにズケズケ言うね。 今回、そっちは匿名? インタビュアー:うん。匿名!

渡辺:ずるいね。ちゃっかり言葉を選ばなくていい側の人間てことね。 とにかくSNSの特性として諦めてるかな。 インタビュアー:その辺りは諦めいいんすね? 渡辺:臨機応変に近い感覚かな。 インタビュアー:そういえば、昔は座右の銘が臨機応変だったよね? 渡辺:今もそうかな。

インタビュアー:配信もレンタルもしてないくせに? 渡辺:おー急に核心つくようなことを。 それに関しては、表現が難しいけど主流がデータ音源と思ってなくて、CDとは別物の扱いやからそこに順応するのは臨機応変では無いんよな。 今の時点では、長いものに巻かれるに近いかな。


インタビュアー:うーん、認めてないからの屁理屈にも聞こえるけど。


渡辺:確かに認めてないだけかもね。 まあ、バンドがどうしてもっていう時に配信したりとか流通会社との兼ね合いでレンタルを少ししたことはあるよ。 この対応が自分の中では臨機応変ってイメージかな。


インタビュアー:じゃあ、あるタイミングで全方位するかもってことね?


渡辺:ここが少し癖が出るけど、必要と感じたからするんじゃなくて、ちゃんとイメージが固まったらするって感じかな。 その時が来たらやるかもです。


インタビュアー:腹割らないね!もはやさすが。 今さらだけど、今回は質問をいくつか考えてきました。


渡辺:え?今までのは?


インタビュアー:会話の流れ!今から質問タイムです。 けっこう聞かれ飽きたりしてるとか、企業秘密とかありそうだけど、答えられる範囲でお願いします。


渡辺:はい、がんばります。


インタビュアー:なぜ叩かれそうなことをわざと言うのか? 炎上商法?


渡辺:全然、控えて日本人らしくやってます。 わざと説明不足にする時はあるけど。 重複するかもですが、匿名の方々はズルい。


インタビュアー:レーベル色というものに近年こだわってる気がします。レーベル主催イベントを多く仕掛けたり、レーベル内のバンドの対バンを増やしたり。 その意図は?


渡辺:内輪、馴れ合い、1バンドじゃ動員無くて2バンド以上いないとナインスの客は来ない、セット売り、団体芸、民族大移動とか。 近い人含め、色んな立ち位置の人がこんな感じで思ってるんやろうなーっ感じで、そう思ってもらってるんなら意図は成り立ってるかな。


インタビュアー:ん?さっきの質問も含め掘り下げたいんだけど!


渡辺:先に進まへんやん。終わらへん。


インタビュアー:じゃあ、この後が流れのある質問だからまとめて聞いた後に振り返って掘り下げていい?


渡辺:ほいさ。


インタビュアー:1.所属バンドを選ぶ基準は?

2.所属バンドを増やす理由は?

3.レーベルを増やす理由は?

4.他レーベルとの立ち位置の差は?

5.前から言おうと思ってたけどマーチャン(グッズ)作りすぎじゃない?

6.担当してるバンド、売れる売れないの差は?

7.所属バンド昔の方が良かったって言われることについてどう思う?


渡辺:立て続けやし、核心的なやつね。


1. 基準って言い方はあまり好きでは無いけど、日々変わります。 ただ、出して欲しい、出したいが第1段階には違いないです。


2. 信じてもらえなさそうですが、商業要素ではなくうまくイメージをまとめるためです。


3. いくつかあるレーベルは全部主旨が違うんで、増やしてるというより、明確にやりたいからです。 俺の方向から見たら、各レーベル明確に違うんやよね。


4. 他のレーベルよりうちは色々な理由でバカにされるかな。 見る人によっては商業的に見えるみたいやし。 部活みたいにバンドやってるより、趣味みたいにバンドやってる方がナウいもんね。 マイペースで好きなことやってる人の方がかっこいいって言うのは分かるんで、まあ納得してます。 バンド自体がバカにされると腹立つけどね。


5. マーチャンは昔から好きやからね。 あれが金儲けに見えてるか、それとも? みたいなとこに真意があるかな。 そういうのに気付く人を側近として雇いたい。


6. 売れる売れないの表現は嫌やから、形になるバンドっていう表現に訂正するね。 誤解が生じること承知な言い方になるけど、形になるバンドは思い通りに動いてくれるかどうかが1番の差やと思う。 操り人形になれってことじゃなくてね。 あとは、自己分析能力、負けを認められること。


7. なんとも思わないかなー 今所属してるバンドとかをまっさらな気持ちで見た上で言ってるなら。あとは好みなんで。


インタビュアー:色々と掘り下げます。 NGな発言はしてないってこと? 内輪とか団体芸とかセット売りって思われてることが、レーベル色出したりレーベルイベントする意図ってこと?


渡辺:説明不足な発言するよ。想像力無い人にはNGかもね。これは他人を巻き込むから今じゃないかな。いつかまとめたい。 もちろん内輪って思われるためだけに、色々仕掛けてるわけじゃないよ。 1つの段階かな。 外側からは、内輪とか固まらないと形にならない奴らって思っててもらえればってことです。


インタビュアー:隠れ蓑みたいなこと?


渡辺:そうじゃなくて、段階。 細かくはインタビューに載せないなら説明する。


〜説明タイム〜


インタビュアー:なるほど。ずっと実践してたんだね。


渡辺:実践してたけど、上手く行かなくて、上手く行かない理由考えて、改善して今かな。


インタビュアー:次は、レーベルと担当バンドが続々と増えることについてのあれこれですが、 バンドに基準は無くて、一気に儲けようってわけじゃないと?


渡辺:これぐらい上手くて、これぐらい良いライブして、見た目がカッコよくて、誰々ぐらいカリスマ的なこと言えるのが基準。ってのはライブハウスじゃなくて、コンテストとかオーディションでやってくれればって感じかな。 俺の担当バンドたちは、コンテストとかオーディションで負けた子たちが多め。言い方悪いけど、商品アーティスト目利きの大人たちに金にならないって一回判断されちゃったりもしてる。俺から言わせれば見る目無さすぎるけど。 儲けたいならオーディションとかやるんやろうなーって思う。 綺麗事に聞こえるやろうけど、好きなバンドをやらせてもらってるだけかな。


インタビュアー:自分が手掛けてるのは商業レーベルでは無いと?


渡辺:うーん、そこの断言が難しい。 うちのバンドたちの音楽は商業音楽では無いとは思ってる。 ただ、各バンドもちろん売れたいと思ってやってないと二の足踏むこともあるから重要な意識やと思う。 同じくレーベルにも売ってあげたいっていう意識はもちろん必要やと思う。 けど、うちみたいに若いバンドが多いと、かっこよくしてあげたいとか闘い方を教えるっていう感覚の方が先にあるべきかなとも思う。


インタビュアー:だから、ライブ多めで、マーチャンをたくさん作ったりしてるってこと?


渡辺:ライブ多いのは、さっき言ったみたいにバンドに任せてる。先輩たちが多いから、それが必然みたいな空気はあるし、誘われるうちが華やからやるべきとは思うけど。 その分、マーチャン作ってあげて売り上げあげたり、物販で売れたCDの売り上げはあげてる。 ライブ多めでも活動はできるようにとは思ってる。 全部まかなうのは大変やとは思うけど。


インタビュアー:ライブで売れたCDの売り上げあげるの凄いよね。聞いたことない。 実際インディーズCDのアーティスト印税が5%ぐらいとして100枚物販分あげたら、2000枚分の印税になるもんね。


渡辺:そうやね。みんな当たり前になってて理解してくれてないっぽくて恐ろしいけどね。 これも全部説明しないからかな。けど、ただライブして物販売るんじゃなくて考えて欲しいとこでもあるから説明はしない。


インタビュアー:その説明もしないんだ。考えさせるね。 これ読んだら気付くけどね。


渡辺:説明しないけど、これ読んで気付くのはありなんすよ。この差が分かる人は裏方に向いてると思います。


インタビュアー:相変わらず、ややこしい奴だね。 話変わって、レーベルのマーチャンが金儲けじゃないっていうのは?


渡辺:これも段階の話かな。 目先のお金のためにやってるわけじゃないですよ。ってやつ。 今は通販がメインなんやけど、人件費とか倉庫代とか委託代合わせたら、けっこうシビアっすよ。 製造会社も無理聞いてくれてるから、運送屋だけ儲かってるんちゃうかな。 真意は金儲けではないかな。


インタビュアー:コラボもけっこうしてるよね?あれは?My Hair is Badはキャラクターコラボもしてたし。


渡辺:俺たちが若い頃は裏原(裏原宿)のブランドとバンドのコラボってよくあったやん。 あそこまでかっこよくアンダーグラウンドにはいけないけど、ミドルグラウンドぐらいでやりたかったことやね。 一からボディ作ったりもするから、利益はほぼ無いね。 おもしろかったらいいかなと思ってる。 My Hair is Badのコラボも色々と間が抜かれてお金的には特にメリットはないかな。 CDもライブももちろんやけど、声出るぐらい面白がれるマーチャンはインディーズには必要やと思ってるっていう解釈かな。


インタビュアー:なるほど。 けど、コラボって売れてるバンドでしかできないでしょ? 掘り下げの流れで言うと、売れるバンド売れないバンドの売れるバンドは思い通りに動いてくれるだっけ? なかなか王様発言とも取れるけど。


渡辺:売れるバンドは形になるバンドに言い換えるね。 コラボは形になってるバンドの方が良いとは思うけど、マイヘアは形になる前からやらせてもらってたし、キャラクターコラボなんて1年以上も前から仕込むからなかなか難しいよ。普通のコラボでも半年前からは動くし。 大きめのハコ(ライブハウス)押さえるぐらいの博打感はある。


王様発言の下りは、 「思い通りに動いてくれる」ってのは表現が難しいんやって。「言うこと聞いてくれる」ってのもイメージ悪いよな。「聞き分けがいい」でもないし。 とにかく、予定通り進むことっていうのは中々もって難しいし、皮算用になりがちやけど、 裏方サイドで、これぐらいライブして、この時期にこういう主旨のCD出して、このバンドとかとツアー回って、とか色々考えるわけですよ。 けど、ほとんどのバンドがそこが上手く行かないんすよ。かと言って、命令して動いてもらうのは違うから難しい。


インタビュアー:コラボも先読みが必要か。冷静に考えたらそうやね。この時期に売れるとか考えないとダメってことね。 ライブハウス押さえの話が出たけど、そんな大変?昔で言ったらシェルターとかが有名やったけど。 あと、形になるバンドは何が違うの?


渡辺:ライブハウス押さえに関しては、もちろん下北沢SHELTERも未だに大変やけど、大きいとこは代わりがきかないからね。 300キャパの後に800キャパとか、1000キャパの後に2500キャパとかでも、300売り切れる前に1000売り切れる前にこのバンドならいけるって予想して押さえるってのが、うちみたいに小さいとこだと博打でしかない。大きい事務所みたいに、あっちダメだったからこっちにしようみたいなんができへんから。


形になるバンドは任せてくれるかな。 極端に言ったら、良い曲作って良いライブするんであとは任せます。みたいな感じかな。 すごいざっくりやけど。表現が難しい。


インタビュアー:ライブハウス押さえ大変ね。確かに博打。 任せてくれるは分かりやすいよ。 桶は桶屋みたいなことね。 ちゃんとバンドとして必要なことするんで、プロモーション、スケジュール、見せ方は任せます。みたいなことだよね。


渡辺:ざっくりそうやね。 もちろんミーティングはするけど、すべてにおいて裏方がここって思うタイミングで動けるバンドは強いかな。 逆も然りでメンバー内にタイミングが分かる人がいれば、そこで動ける裏方がいるバンドは形になるやろうね。


インタビュアー:当たり前に思えるけど、難しいんだね。 そこをうまくコントロールするってこと?


渡辺:コントロールはできないかな。 もちろん運もあるけど、形になるバンドはカチってハマる。 実力あるのになんで?ってバンドはそこかなーと思ってる。あくまで、持論やし自分が知ってるモデルケースだけでの話やけど。


インタビュアー:勉強になります。 質問はもっとあったのに長くなったね。 どうしても聞きたいのだけいくつか聞くね。 好きなレーベルはありますか?理由も聞きたい。


渡辺:国内だけにしとくね。 PiZZA OF DEATH、1138、STEP UP RECORDSは分かりやすく好きです。 ピザとステップアップはミュージシャンズレーベルなんすよ。主宰してる方々が現役バンドマン。 その時点でかっこいい。 俺は模倣から入ったんだなって思わせてくれる。 特に1138は、事務所にちょこちょこお邪魔して、露骨に勉強させてもらいました。 これまた持論だけど、模倣から入ることはとても自然だと思ってて、熱を帯びることで独特になると思ってる。 この真骨頂はこの3つのレーベルから模倣したことかなと思います。あとはKICK ROCK MUSICかな。 ここからもいっぱい模倣させてもらってます。


インタビュアー:おもしろいね。こんなこと公言したことあった?


渡辺:ないかなー この4つのレーベルは熱を帯びるだけじゃ差別化できなかったんで、考えるってことも教えてくれたし、差別化するために自分の立ち位置のラインも定まったって感じかな。


インタビュアー:その立ち位置はどうせ教えてくれないよね?


渡辺:そうね。嫌やね。


インタビュアー:腹割らねー 次はバンドの在り方というか、こうあるべきっていうのはある? 活動方法というか。


渡辺:入り時間に行くとか挨拶するとか、搬入、転換、搬出は早くするとか、リハーサルだらだらやらないとか、楽屋は掃除して帰るとかかな? 入りの挨拶、終演後の挨拶、打ち上げ後の挨拶とか。


インタビュアー:それ重要だし、やれてるバンド減ってそうだけど、もっと活動方法かな。 若いバンドが読んで感動しそうなやつ。


渡辺:それはないかな、さっき言ったのが1番重要だと思ってる。 諸先輩方も、できてなかったからあいつら無しで。とかじゃなく、何回かチャンス上げて欲しいと思うぐらいかな。


インタビュアー:それ以外で若いバンドに必要なことは?


渡辺:それはバンドマンが言うべきやと思うけど。 裏方からの見解で言うと、 練習しなきゃ上手くならないし、 スタジオ入らなきゃ新曲できないし、 バイトしなきゃバンドできないし、 マメに会わないと恋人にフラれるし、 休まなきゃ身体も心ももたない。 けど、 ライブハウス行かなきゃかっこいいライブ見れないし いっぱいライブしなきゃ、時間とお金費やしてきた意味ない。 だから、毎日のようにライブハウス行って、毎日のようにライブすればいいと思う。 無茶だし、ブラックって言われそうやけど。 けど、色々と犠牲にしてやりきったバンドは別格になれると思います。 ライブハウスで闘うバンドの話になるけど。


インタビュアー:渡辺 旭っぽいね。 理屈っぽくていいね。 今、療養中でしょ? そう言う時にまた理屈っぽいの思い付いたりしてないの?


渡辺:けなすねー 思い付いたというより、今しかできないことってのをずっと考えてたら、 春が絶対に来るのは知ってるけど、 冬にしか味わえない感覚はあるし、 止まない雨は無いけど、雨の時にしか役に立たないお気に入りもあるし、 明けない夜はないけど、 夜にしか見えない光はあるし、 いつかは忘れてしまうけど、 いつかのために生きてると今を忘れそうだ。 って思った。 これが臨機応変なのかなと思って、 ライブハウスに行けないからこそできることを考えてやってたかな。


インタビュアー:詩人みたいだね。 正論ではあるけど、40歳間近で思うとは中々面白いね。 次の戦略に発展しそう。


渡辺:戦略なんてだいそれたことは仕組まないよ。 もっと思い付きでいいと思う。 みんな、スケジュール決めるの早すぎって思ってるもん。


インタビュアー:せっかちなのに、寸前で思い付いたりするよね。 まあ、それが異質でいいのかもね。 最後の質問にしよかな。 僕から見て、今の渡辺 旭が他と異質である理由は、 ライブハウス、宣伝媒体(テレビ、ラジオ、雑誌など)、レーベル、ライブ の解釈が他の方々と違うと思うんですよ。 自己分析が形になるバンドに必要と言うのなら、自分のことも自己分析してるでしょ? ライブハウス、宣伝媒体、レーベル、ライブ 俺は他の人たちと解釈違うなと思うところ教えて。


渡辺:黙秘権使いたくなる質問やね。 頑張って答えます。 各項目、他と違うなと思うとこだけ。 ライブハウス バンドのため、来てくれる音楽ファンのため、音楽サークルのため、音響照明の職人のため、ライブハウスで働く人のため、色々ありますが インディーズレーベルが1番恩恵受けていて、もっと恩を返すべきって思ってる。 宣伝媒体 リリースの時だけ寄ってくる媒体がたくさんあって、人気が出てくると寄ってくる媒体がたくさんあって、 ほとんどが有料、もちろんそれをどう活用するかはこっち次第。 みんな武器とか魔法て思ってそうやけど、現状の俺はやくそうレベルやと思ってます。 レーベル バンドにおけるスパイス 無味無臭じゃ意味は無い ライブ 演者以外のすべての人の集中力を演者が上げることが重要。


インタビュアー:こういうのが即答できるってのが面白いね。 確かに他の人が同じこと発言してるの聞いたことないね。 最後になんかある?


渡辺:じゃあ、最近の俺の傾向を。 自分が成功して利益が出る人の助言を無視はしないこと。 と、 何があっても戦争助長はすべきじゃない。 偉そうなことをたくさん言いましたが、すべてにおいて正解は何か分かってません。 本当に毎日考えてます。 毎日考えてるのが、自分の強みかなと思います。 お付き合いありがとうございました。


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渡辺 旭(THE NINTH APOLLO / BRONZE / Born From Live House)

official web site ≫ https://bornfromlivehouse.com



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